作家・作品のご紹介

正宗 杜康(悟) Moriyasu(Satoru) Masamune

 美しい緋色。穴窯と登り窯を交互に焼成しながら、古備前の風格を現代に蘇生させるべく
日夜努めておられました。 火と水と木と土の醸し出す枯淡で素朴な美を目指して。

プロフィール

1954年 備前伊部に生れる
1973年 岡山県立陶芸センター卒業
2006年11月11日 御逝去

入選  岡山県美術展・日本伝統工芸展・中日国際陶芸展
     田部美術館茶の湯造形展
     一水会展、淡交ビエンナーレ、朝日陶芸展

日本伝統工芸会正会員

入賞  田部美術館茶の湯造形展奨励賞(昭和63年)、

    花の器展特選(平成1年)、
    花の器展大賞(平成2年)、長三賞(平成7年)、

    ビエンナーレ奨励賞(平成7年)
     ’97焼締陶公募展大賞、

    田部美術館茶の湯造形優秀賞(平成12年)
個展  黒田陶苑(渋谷)、新宿伊勢丹、横浜そごう、

    小田急町田、 阪急、姫路ヤマトヤシキ、
    倉敷三越、札幌丸井今井、明日香画廊、

    山形大沼デパート、三越新宿

ご購入いただける作品

備前筒花入 共箱

10x9.5xh27cm

JPY28,000(税別) 作品詳細

 







 

 

10日に来年の個展の打合せに電話を入れたところ、腹痛で食事もとれないと病院に行かれたとききました。いきなり集中治療室にはいることになり、明日精密検査でしばらくは戻れないというお返事でした。それが今日お兄様からお電話があり、11日にお亡くなりになられたとの事。
 言葉を失ってしまいました。まだお若くてこれからの活躍が期待されるかたですのに。思い出すのは、古備前を愛し、陶片を撫ぜながら「この色が出したいんじゃ。」と土や焼成にこだわり追い求めて来られたその姿です。気に入ったものができたときは、名前をつけてわが子のように可愛がっておられました。手元にある「銅鑼右衛門」を見ながら、正宗先生とかわした言葉の数々を思い出します。故人を偲び、その一途な情熱と少年のようなまなざし、そして見せていただいた数々の美しい焼き物を思いつつ、備前に生きた一人の陶匠の生き様を深く胸に納めたいと存じます。 2006年11月15日

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